神戸新交通ポートアイランド線(ポートライナー)延伸工事

ポートピア大橋を行く新型ポートライナー(2000系) (2006.2.2)
はじめに
現在、神戸市の三宮とポートアイランドを結ぶポートライナーは神戸空港へ向かう路線の延伸及び中公園駅から市民広場駅にかけて複線化工事が行われている。私が神戸に引っ越してきた平成15(2003)年11月以降の工事の進捗を紹介する。
概要

神戸新交通ポートアイランド線(愛称:ポートライナー)は神戸港に建設された人工島(ポートアイランド)と神戸市の中心部三宮を結ぶ、昭和56(1981)年に開業した世界初の全自動の交通システムである。開業した年にはポートアイランドで「ポートピア'81」が開催され、主要な交通機関として活躍した。博覧会閉幕後、跡地は住宅やオフィスビルとして再開発され、神戸市が抱える慢性的な土地不足を解決する決め手として期待された。ポートライナーはその足としての役割を担った。平成7(1995)年1月17日、阪神淡路大震災発生。ポートライナーも橋桁が落ちるなど、大きな被害を受け、全線が再び開通するのは半年余り後の7月31日のことであった。神戸市によるポートアイランド二期区の造成は昭和62(1987)年に開始された。神戸市は、震災後の景気浮揚の決め手として神戸産業医療構想を打ち上げ、ポートアイランド二期区に先端医療センターなどを建設。理化学研究所の誘致を始め、バイオベンチャーや医療関連会社などを多数誘致した。そのほか二期区にはホームセンターなどの誘致も決まっている。さらに、ポートアイランドの南に神戸空港が建設中であり、二期区と空港への公共交通機関としてポートライナーの延伸工事が計画された。同時に、三宮と島内の連絡を良くするために、単線で一方向のみの運転である中公園−市民広場間を複線化する工事が計画された。工事は平成13(2001)年から開始され、平成16(2004)年11月22日には中公園、市民病院前、市民広場前の各駅の新駅舎が完成開業、将来の下り線となる新線へ切替えられた。平成17(2005)年9月10,11日には2度目の切替工事が行われ、神戸空港からの線と島内を巡ってきた線が中公園駅北側で一緒になった。一方、9月8日からは試験運転の神戸空港乗り入れも始まった。11月4日未明には新型車両が川崎重工兵庫工場から車両基地に運び込まれた。平成18(2006)年2月16日の神戸空港の開港に先立ち、市民広場駅から神戸空港駅までが同年2月2日に開業。同時に中公園〜市民広場間が複線化された。また、運賃はそれまでの均一制から対距離区間制に変更された。朝夕のラッシュの時間帯以外に三宮〜神戸空港間で快速が運行されている。(貿易センター駅・ポートターミナル駅を通過)所要時間は三宮〜神戸空港間は各駅停車で18分、快速で16分半。


(2005年12月5日 中公園駅東改札)

快速の表示。
(2005年12月2日ごろから行き先表示などが大幅に変更された。
変更点:
1.ポートアイランド方面行き → 北埠頭行き
  (市民広場前駅では「北埠頭経由三宮行き」と案内。
2.列車の接近、発車のお知らせが電子ブザーからメロディーになった。
  (曲はかつて西武鉄道で使用されていたもののうち、京都駅で使用されているものの音色違い。)

3.電光掲示に列車種別が入るようになった。
路線データ
2006年2月1日まで 2006年2月2日以降
路線距離(営業キロ):6.4km

案内軌条:側方案内式
駅数:9駅(起終点駅含む)

複線:三宮〜中公園間
単線:中公園〜南公園〜中公園

電気方式:三相交流600V・60Hz

三宮〜ポートターミナル間、中公園〜市民広場〜南公園間は街路上に建設されていることから軌道法による軌道、それ以外の区間は鉄道事業法による鉄道となっている。

路線距離(営業キロ):全長10.8km
三宮〜神戸空港間 8.2km
市民広場〜北埠頭〜中公園間 2.6km

案内軌条:側方案内式
駅数:12駅(起終点駅含む)

複線:三宮〜神戸空港間
単線:市民広場〜北埠頭〜中公園間

電気方式:三相交流600V・60Hz

三宮〜ポートターミナル間及び中公園〜市民広場〜南公園間、市民広場〜神戸空港間は街路上に建設されていることから軌道法による軌道、それ以外の区間は鉄道事業法による鉄道となっている。

inserted by FC2 system