2006年春季豪華客船寄港ラッシュ |
2006年春の神戸港は去年と打って変わって外国の豪華客船が多数入港するにぎやかさとなった。
ここでは2006年春に神戸港へ入港した豪華客船を外国船を中心に紹介する。 |
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Queen Elizabeth 2 (QE2) (2006年 3月6日 7時30分接岸〜19時10分離岸)
船籍 |
イギリス(Southampton) |
キュナード・ライン社が保有するクルーズ客船で、20世紀を代表する豪華客船である。名前は、イギリスの女王エリザベス2世にちなむ。1969年に就航し、2004年にクィーン・メリー2世号に後を譲るまではキュナード社の旗艦であった。主に大西洋横断クルーズに使用されたが、しばしば世界一周クルーズを行ない、日本にも何度か寄港している。
3月6日、世界一周の途上に神戸港に寄港。神戸港への寄港は2003年3月以来3年ぶり。
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運行会社 |
キュナード・ライン社 (イギリス) |
総トン数 |
70,327t |
全長 |
294m |
全幅 |
32m |
最大速力 |
32.5ノット(60km/h) |
客室数 |
1741室 |
乗客定員 |
1741名 |
乗組員数 |
1015名 |
主機関 |
蒸気タービン→ディーゼル・エレクトリック((1999年) |
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接岸作業中のQE2。 |
QE2の乗客たち。 |
歓迎演奏する神戸市消防局音楽隊。 |
タラップの上に掲げられる[「WELCOME HOME」のボード。 |
タラップが取り付けられた。 |
接岸後、検疫のため船内に入る税関職員。 |
第4突堤に停泊中のQE2。 |
夜も女王は美しい。 |
QE2と神戸大橋。 |
離岸直前のQE2。本来は18時出港の予定であったが、乗客の帰船が遅れ、出発時間が19時10分に変更。そのおかげでこの写真が撮れた。 |
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SAGA RUBY (2006年 3月8日 8時接岸〜18時離岸)
船籍 |
イギリス |
内装の豪華さから「海のロールスロイス」と呼ばれる。中央に煙突が突き出た伝統的な外観。 1月に英国を出て、中国・天津から神戸へ。この後、名古屋、横浜、ホノルルなどを経て四月に英国サザンプトンに到着する。
1973年にVistafjordとしてSwan Hunter造船所 (英国, Wallsend, River
Tyne)で建造された。当時は総トン数24,292t、乗客定員830名だった。1980年にSagafjordとともにNorwegian
America Line (NAL)からNorwegian American
Cruises (NAC)へ移籍した。1983年には、Trafalgar HouseがNACを買収し、Cunard
fleetと合併したが、船名は変わらなかった。1999年にCaroniaと改名。このときに総トン数が24,492tとなり乗客定員は736名となった。2003年にSaga
Shippingに売却、2005年から現船名となった。
なお、1996年にSaga Cruiseに売却されたSagafjordはSaga
roseと改名され、6年前に寄港している。
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運行会社 |
Saga Shipping (イギリス) |
総トン数 |
24,492t |
全長 |
191.09m |
全幅 |
- |
航海速力 |
- |
客室数 |
- |
乗客定員 |
655名 |
乗組員数 |
- |
主機関 |
- |
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準備中 |
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飛鳥II (2006年 3月21日 14時接岸〜23時離岸)
船籍 |
日本 (横浜) |
日本国内のクルーズ人気が高まり、飛鳥ではその需要に応えきれなくなったため、日本郵船のアメリカ子会社クリスタルクルーズ社のクリスタル・ハーモニーを郵船クルーズに移籍させて改造を行い、2006年3月より飛鳥IIとして運行を開始した。神戸港には3月4日に試験航海を兼ねたワンナイトクルーズで初寄港。今回は初の日本一周の途上に寄港。 |
造船所 |
三菱重工長崎造船所 |
竣工 |
1990年 |
改装 |
2006年1月
(クリスタルハーモニー→飛鳥II) |
運行会社 |
郵船クルーズ株式会社 |
総トン数 |
50,142t |
全長 |
241m |
全幅 |
29.6m |
喫水 |
7.5m |
主機関 |
32,800kW X6基 2軸 |
航海速力 |
23kt |
乗客定員 |
400室/720名 |
乗組員 |
約400名 |
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全長が神戸港西航路関門通過基準を超えているため、特例として「警戒船」を配置することで航行を許可されている。
(「警戒船」は早駒運輸の「はやかぜ」が担当) |
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神戸港 中突堤 |
神戸港 中突堤 |
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にっぽん丸 (2006年 3月10日 9時接岸〜13時離岸、 4月7日 10時30分接岸〜12時30分離岸)
船籍 |
日本 (東京) |
神戸生まれの豪華客船。神戸港には何度も入港しているおなじみの船。中突堤に国際ターミナルが整備される前前から中突堤には何度か接岸している。2006年3月10日は瀬戸内クルーズとして博多に向け出航。
2006年4月7日は、3年ぶりに旅客335
名(横浜222
名、神戸113 名)が乗せ20 カ国25
港(うち初寄港は8港)を周る101日間の世界一周クルーズに旅立った。7月16
日、神戸に帰港予定。
〔クルーズスケジュール〕 初: 初寄港
横浜〜神戸〜シンガポール〜コロンボ〜マーレ〜ポートサイド〜ロードス島〜ピレウス〜マルタ島(初)〜チビタベッキア〜モナコ(初)〜マラガ〜ポルト(初)〜ルーアン(初)〜アントワープ(初)〜リューベック(初)〜コペンハーゲン〜グリニッジ(初)〜ニューヨーク〜バミューダ〜コズメル〜サンフランシスコ〜ビクトリア〜ケチカン〜ジュノー〜シトカ〜ペトロパブロフスク・カムチャッキー(初)〜横浜〜神戸 |
造船所 |
三菱重工神戸造船所 |
竣工 |
1990年 |
運行会社 |
商船三井客船 |
総トン数 |
21,903t |
全長 |
166.6m |
全幅 |
24.0m |
喫水 |
6.6m |
主機関 |
ディーゼル 10,450PS X2基 |
航海速力 |
最高21kt |
乗客定員 |
532名 |
乗組員 |
190名 |
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2006年3月10日、離岸直前の「にっぽん丸」。今回は早駒運輸の「早風丸」が支援。 |
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2006年4月7日、出港の合図と共に風船が放たれた。 |
今回はタグの支援を受けずに離岸。 |
港務艇「たちばな」の歓送放水を受けながら、出航していった。 |
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Sprit Of Oceanus (2006年 3月9日 16時接岸〜10日 19時離岸)
船籍 |
バハマ(Nassau) |
米国クルーズウエスト社が運航。
神戸港には2006年3月9日16時に入港、新港第4突堤Q2バースに接岸。。予定では10日8時だったが大幅に前倒し)これが同船の神戸港初入港で日本初寄港となる。10日19時に神戸港発で11日間の日本一周クルーズに就航。また、新潟港で乗客が下船・乗船後、逆のコースで3月30日に再び神戸港に戻る予定。同様の日本一周クルーズを秋にも実施し、2006年中に計4回神戸港に寄港する予定。 |
運行会社 |
Cruise West (USA) |
造船所 |
Nuovi Cantieri Apuania |
竣工 |
1991年 |
総トン数 |
4200t |
全長 |
90.36m |
全幅 |
-m |
最大速力 |
-ノット |
客室数 |
-室 |
乗客定員 |
114名 |
乗組員数 |
60名 |
主機関 |
- |
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Q2バースに接岸中の「スピリット オブ オセアヌス」 |
後部甲板にはゴムボートがいっぱい。 |
Q1バースに接岸した「ぱしふぃっくびいなす」とともに。 |
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NAUTICA (2006年 3月25日 7時30分接岸〜18時離岸)
船籍 |
マーシャル諸島 |
2006年3月24日午前8時入港予定であったが、前港である上海で濃霧に見舞われ出港できず、翌日の7時30分に変更された。出港は同日18時。 |
運行会社 |
Oceania Cruises (USA) |
造船所 |
- |
竣工 |
1998年 (改装:2004年) |
総トン数 |
30,277t |
全長 |
594 feet
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全幅 |
84 feet
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航海速力 |
-ノット |
客室数 |
-室 |
乗客定員 |
684名 |
乗組員数 |
400名 |
主機関 |
- |
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準備中 |
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THE WORLD (2006年 4月7日 18時接岸〜11日 12時離岸)
船籍 |
ハバマ |
船室をマンションとして分譲している、世界初・唯一のマンション船。2002
年の就航以来、日本は初寄港。桜前線と共に北上するように、今回の寄港スケジュールを設定している。神戸港には、日本最長の5
日間滞在。今回のスケジュールは基隆〜那覇(3/31)〜長崎(4/2)〜広島(4/5)〜神戸(4/7)〜清水(4/12)〜東京(4/14)〜函館(4/18)〜ウラジオストック(4/21)〜小樽(4/24)〜釜山となっている。 |
運行会社 |
ResidenSea (USA) |
造船所 |
- |
竣工 |
2002年 |
総トン数 |
43,188t |
全長 |
196.35m |
全幅 |
- |
最大速力 |
- |
客室数 |
- |
乗客定員 |
1,042 名 |
乗組員数 |
- |
主機関 |
- |
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ぱしふぃっく・びぃなす (2006年5月9日 13時接岸〜19時離岸)
船籍 |
日本 (大阪) |
神戸港ではよく見かけるクルーズ客船である。1998年竣工と2006年現在でもっとも船齢の若いクルーズ客船でもある。今回は中国クルーズ(横浜/神戸〜天津)からの帰港であった。 |
造船所 |
石川島播磨重工東京 |
竣工 |
1998年4月 |
運行会社 |
日本クルーズ客船 |
総トン数 |
26,518t |
全長 |
183.4m |
全幅 |
25.0m |
喫水 |
6.5m |
主機関 |
Diesel United 12PC2-6
(9,270馬力×2基) |
航海速力 |
20.8kt |
乗客定員 |
696名 |
乗組員 |
204名 |
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ふじ丸 (2006年5月12日 8時30分接岸〜13時離岸)
船籍 |
日本 (東京) |
当初はチャーターとレジャーの供用を目的に建造されたが、現在はチャーター専用のクルーズ客船として商船三井客船(株)と日本クルーズ客船(株)が出資する日本チャータークルーズが運用している。このためなのか、シーズン時はよく見かけるが、オフシーズンになるとほとんど見かけない。今回は中突堤に接岸。 |
造船所 |
三菱重工神戸造船所 |
竣工 |
1989年 |
運行会社 |
日本チャータークルーズ |
総トン数 |
23,235t |
全長 |
167m |
全幅 |
24.0m |
喫水 |
6.56m |
主機関 |
ディーゼル 10,700PS×2基 |
航海速力 |
18kt |
乗客定員 |
600名 |
乗組員 |
175名 |
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準備中 |
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Silver Shadow (2006年5月18日 7時接岸〜24時離岸、 5月21日 18時接岸〜22日 19時離岸)
船籍 |
バハマ |
小型クルーズ船によるラグジュアリークラスのクルーズ会社、シルバーシー・クルーズが、シルバークラウド/ウインドに続いて就航させた第3船で、シルバーウィスパーの姉妹船。高級船ではあるが、オール・インクルーシブ制で、アルコール代やチップといった通常のクルーズで掛かる追加料金がクルーズ料金に含まれている。キャビンは194室すべてが海側のスイートタイプ、最低でも26.7平方メートルと広くなった。
今回は5月18日に一度寄港したのち、東京で乗客を入れ替え、5月21日に再び寄港した。(いずれも中突堤に接岸)写真は5月18日に撮影。 |
運行会社 |
シルバーシー・クルーズ(イタリア) |
造船所 |
- |
竣工 |
2000年 |
総トン数 |
28,000t |
全長 |
182m |
全幅 |
24.8m |
巡航速力 |
21kt |
客室数 |
194室 |
乗客定員 |
382名 |
乗組員数 |
295名 |
主機関 |
- |
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