空港島ふれあいウォーク (2005.6.25. 神戸市 中央区)
 
パンフレット(表) パンフレット(裏)
 
2006年2月16日開港予定の神戸空港で滑走路が完成し、それを記念して2005年6月25日と26日に「空港島ふれあいウォーク」が開催された。 2日間で約1万6千人が参加し、往復約6Kmのコースを歩いた。
 

神戸空港(愛称「マリンエア」)
空港コード:UKB/RJBE
空港島の造成や連絡橋(神戸スカイブリッジ)等を含めた建設費3140億のうち90%以上を神戸市が拠出し運営する旭川、帯広に次いで国内3番目の市営空港。
空港開港に合わせて、ポートライナーが延伸され、三宮駅から16分で結ばれる予定である。関西空港とも高速艇で結ばれる予定。運用時間は午前7時から午後10時の15時間であり、第三種空港では最長になる予定。着陸料は座席数300席弱の航空機で1回14万円程で大阪国際空港(伊丹空港)の半分、東京国際空港(羽田空港)・中部国際空港の3分の2となる。また駐車場は700台分設置し、1時間150円、24時間1500円となる予定。(但し、航空機利用者は無料。)

定期便就航については、3社が参入を表明しており、スカイマークエアラインズが1日8便、日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)がそれぞれ1日10便を表明した。いずれの航空会社も、羽田空港便が中心になると思われる、その他就航予定は千歳、仙台、新潟、熊本、鹿児島、那覇になるもよう。 またベンチャー企業のグローバルウイングが、国際チャーター便を予定している。

神戸沖はもともと関西国際空港(関空)の建設候補地の一つであったが、騒音問題等を懸念し神戸沖は外された経緯がある。阪神大震災復興の目玉事業として、またポートアイランド地域の活性化対策として再浮上した。近くに大阪国際空港(伊丹)、関西国際空港(関空)があることから必要性を疑問視する意見もあったが、反対派市民団体を押し切って神戸市が建設を着手した経緯がある。大阪空港、関空と空路が接近し運用上の限界があり、航行上危険だという見方もある。なお三空港は共同で、統一管制が行われることになっている。

空港の種類 第3種空港
(地方公共団体が設置し、管理する空港)
設置管理者 神 戸 市
位置 ポートアイランド(第1期)南約3km (三宮から約8km)
アクセス 新交通(ポートライナー)延伸で三宮から約16分
空港島の面積 272ha
滑走路 2,500m 1本
開港予定 平成18年(2006年)2月16日
旅客需要見込 開港当初  年間319万人
平成22年度 年間403万人
神戸空港Web SiteおよびWikipediaより
スタート
ウォークのスタートはキメックセンタービルの南側に設置されていた。ムービングウォークを降りると目の前に入り口が設置されていた。そこからしばらく歩くと(左)、受付があった。ここで、名前と緊急連絡先(何のため?)を書いて受付。引き換えに空港島上陸証明と記念品受け取りのそれぞれのための引換券を受け取って、ゲート(右)をくぐって、いざ出発。
PI二期南駅建設工事現場
出発してしばらく歩くとPI二期南駅(仮称)の工事現場にさしかかった。神戸空港へのアクセスとして現在建設中の神戸新交通ポートライナー延伸線の駅だ。これまでは、キメックセンタービルから遠目にしか見れなかったので、細かいところまで見れて興味深い。特に南側は始めてみることができた。屋根が波打った構造をしていて、ホーム階のデザインはきれいだが、改札階は箱型でデザインは平凡か。

北側から見る。

北西側から見る。

西側から見る。

南西側から見る。
 
PI二期区をゆく
ポートライナーの高架をくぐり、南へ行く。二期区の南端に到達すると東へカーブ。南端とはいえ防波堤があるため、海は見えない。ここら辺は簡易の舗装がされていた。目の前に再びポートライナーの高架が見えてきた。
 
神戸大空港橋(愛称:スカイブリッジ)
再びポートライナーの高架をくぐると神戸空港大橋の取り付け部分に出る。神戸空港大橋は片道1車線の道路とポートライナーの軌道で構成されていて、2004年3月に完成。長さは約1.2キロある。今回は、高齢者や小さい子供を連れた家族のためにバスを走らせており、1車線はバスが交互通行するために使われ、残りの1車線が歩行用に当てられた。橋は船を通すため、中央が高くなった構造になっており、上り下りがあって、結構大変だった。あいにく、もやがひどく眺めはよくなかったが、空港沖に停泊するコンテナ船がよく見えた。横を走るポートライナーの高架上では炎天下、作業員が作業を行っていた。
 
神戸空港上陸
神戸大橋を渡りきると、神戸空港島である。12時過ぎに到着。アスファルトから未舗装の道に戻る。まず目に入るのが、工事中の携帯電話用アンテナである。その向こうにはポートライナーの神戸空港駅(仮称)とターミナルビル。そして管制塔が見える。
 工事中の携帯電話用アンテナ。

大きくカーブするポートライナーの軌道の先にポートライナーの神戸空港駅。
その南(左)側にターミナルビルが建つ。奥に見えるのが管制塔。

高架下から神戸空港駅とターミナルビルそして管制塔を見る。

エプロンの入り口から見る。ポートライナーの軌道の大カーブが印象的。
エプロン(駐機場:apron)
エプロン(駐機場)へ向かう。エプロンの前にはターミナルビルと管制塔、電源局舎、消防関連施設などが建っている。エプロンの入り口で上陸証をもらう。その裏側はスタンプラリーになっており、エプロンの四隅に設置されたテントでスタンプを押すようになっていた。エプロンの面積はコンクリート張りで白く、まぶしく、そして広かった。
空港島上陸証明書 (おもて) 空港島上陸証明書 (うら)
 

右がターミナルビル、左が管制塔。
タキシーウェイ(誘導路:taxiway)
誘導路は航空機が駐機場と滑走路との間を移動(taxiing)するために設けられた通路である。
さあ、誘導路を通っていよいよ滑走路へ。

ELO-38型標識灯(誘導路灯:taxiway light)
誘導路およびエプロンの縁を示すために、誘導路の両側およびエプロンの
縁に設置される青色の灯火。
 
滑走路(runway)
滑走路とは航空機が離着陸する際,加速・減速のため地上滑走する路面のこと。接地時の衝撃に耐えるよう、アスファルトあるいはコンクリートで舗装される。滑走路の標識には,滑走路方位,中心線,末端,接地点・接地帯を示すもの,および滑走路の縁を示すものなどがある。ふつう滑走路は空港設置場所に吹くもっとも頻度の多い風向に沿って設けられる。僕が神戸に来て思ったのは、西風が強いということであった。そのためか、滑走路は東西方向に設置されている。また通常の離陸は西向きに行われる。なお、神戸空港の滑走路は2500mあり、ジャンボも着陸可能であるとのこと。

滑走路の着陸帯には細かい溝が切られていた。

滑走路上の施設

滑走路中心線灯。緑に光るらしい。

誘導案内灯?

EHB-35型標識灯(滑走路灯:runway light)
離着陸しようとする航空機に滑走路の形状を示す灯火。
滑走路を示すため、滑走路の両側に100m(計器着陸用では60m)以下の
間隔で設置される白色灯火。光度は滑走路の等級により高光度,中光度、
低光度に分かれており,高光度灯は管制塔で光度を制御できる。
大型ジェット機のエンジン・ブラストにも耐えられる構造になっている。

PAPI:進入援助用灯火?

風向灯 (まだ吹流しはついていない)

風向風速計 (まだ何も設置されていないが)
手前には、シーロメーター(地上から雲底までの高さを測定)あるいは、
滑走路視距離計(滑走路中心線上の航空機から、滑走路の標識や灯
火を確認できる最大距離(大気の透明度)を測定)が設置されるのか?

航空保安施設
 
滑走路の先端へ
滑走路の西端を目指して歩く。30分以上はゆうにかかったであろう。どこまで行っても果てしないという感じがした。両側の緑地帯では夏の渡り鳥のコアジサシが営巣中。開港後の来年からはどうなるか?

正式開港まで航空機が間違って着陸しないように×印の着陸禁止標識が設置されている。開港前には抹消される。
それにしても、滑走路の端がみえない・・・。
滑走路の西側の先端へ到着。(左)まっすぐ伸びているのは進入灯。天気がよければ明石海峡が目の前に見えるはずなのだが、もやが濃くて見えなかった。通常では、離陸した航空機はここから明石海峡方面へ向かい、明石海峡大橋上空を飛行してゆく。また、着陸時もこちらから着陸することになっている。黄色いV字の線は「過走帯標識」と言いわれ、何種類かあるが、このような模様のものは、強度が滑走路より弱いことを示している。
(右と下)西端から東を向く。地上には「09」と書かれている。(実際は白いペンキで書かれているが、保護のための黒いフェンスで覆われているので、黒く見える。)これは滑走路がどの方位を向いているか、着陸する飛行機に知らせるもので、真北を0度として時計回りであらわした角度の1/10の数値を2桁で示している。すなわち、「09」は90度であるので、真東ということになる。ちなみに反対側は真北から270度なので「27」と書かれているはずである。また、手前のシマシマは「滑走路末端標識」。滑走路の一番端を表し、航空機はこの滑走路末端標識より奥に着陸しなければならない。

滑走路西端から東方向を望む。
滑走路西端からエプロンへ
管制塔
 
空港ターミナル
ターミナルビルの前面に航空機を並列で駐機させるフロンタル・パーキング(直線展開)方式(frontal linear parking)である。
鉄骨造り 3階建て(一部4階建て)延べ床面積 約15,200u(エネルギー棟など別棟を除く)。1階は到着ロビーや手荷物受取所などがある到着階である。2階は搭乗手続カウンター、出発ロビーなどがある出発階となっている。3階は飲食店がある飲食店舗階。本来はここまでだったが、隣にあるポートライナーの神戸空港駅の屋根の高さと同じぐらいで北側の眺望が悪いということが建設途中に判明し、急遽3階に吹き抜けを設置したうえで4階を増築した。なお4階は展望レストランと送迎デッキとなっている。

エプロンから見る。

西側から見る。

ボーディング・ブリッジ(旅客搭乗橋:boarding bridge)
神戸空港駅
帰路
午後2時すぎ、神戸空港大橋を再び渡って、PI二期区へ向かった。

神戸空港島側取り付け部

神戸空港大橋は映画「ゴジラ FINAL WARS」でも登場する。

橋の上からは神戸の町並みも見えるはずなのだが・・・、。
 
二期区
こうしてみると二期区がいかに広い空き地かよくわかる。この土地が空港の開港でどう変わってゆくのか?

PI二期区の広大な空き地。

PI二期区北駅からPI二期南駅にかけての大カーブ。
ゴール
午後3時、ゴールに到着。引換券と交換に記念品をもらう。神戸空港のマークの入ったトートバッグだった。
キメックセンタービルからの展望
ゴールした後、キメックセンタービル10階の展望室から二期区と神戸空港の様子を俯瞰した。

二期区の様子。すでに受付は14時で締め切られているので、帰ってくる人しかいない。

神戸空港。目の前に見えるが、実際に歩いてみると遠かった。
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