飛行船「ツェッペリンNT号」神戸陸揚げ
平成17(2005)年1月12-14日

ツェッペリンNT号について
ドイツのツェッペリン社が製作し、今回、日本飛行船が購入した世界最大クラスの飛行船。全長75m、最大幅19.5m、全高17.4m、14人乗り(操縦員2名含む)。なんと最高速度は125km/h。グラーフ・ツェッペリン号の後継機。機体側面に2機のプロペラを持つほか、尾端に2機の方向転換用のプロペラを持つことで、すばやい方向変換や高度の変化が可能である。当初は先代のツェッペリン号の飛行コースを辿るかたちでシベリアを飛んでくる予定だったが、ロシア政府がテロの危険性を理由に飛行許可を出さなかったので、すでにドイツを出発していたツェッペリンNT号は引き返して、イタリアへ移動し、ジョイアタウロ港から船で1ヶ月をかけて運搬されることになった。スエズ運河を抜け、平成16年12月26日のスマトラ島沖地震のときは震源の約100キロ西を航行していたが、大きな影響もなく、無事に平成17年1月7日に神戸港の六甲アイランドに到着。11日にはポートアイランド西バース跡地に移動した。
神戸港を出発後、愛知県を経由し、埼玉県桶川市を基地として愛知万博のPR飛行を行う。その後の用途としては、遊覧飛行のほか地質調査、災害被害調査などへ利用を見込んでいる。

1月12日
六甲アイランドに到着した輸送船は12日の朝にポートアイランド西側の西バース跡地に移動したが、強風のため結局、荷揚げすることが出来ず、1日延期することになった。撮影はフェンス越しに行った。警備のおじさんに「いつ出てくるの?」と聞いたら、「今日中に出るかどうかわからない」との返事だった。取材の人とか見物の人とかが結構来ていたが、手持ち無沙汰そうであった。
輸送船はオランダのDOCKWISE社のDOCK EXPRESS 10である。風除けのため、スエズ運河通過時に目立たない(テロ予防?)のようにするために、両舷にコンテナを積み上げている。揺れたら崩れそうな感じなんだけど崩れないんですね、これが。
 

1月13日
潮位が上がってくるのを待ち、午前7時半ごろ、飛行船を輸送船から引き出した。飛行船は13日に神戸を離陸する予定だったが、陸揚げが遅れたのと、1ヶ月の輸送中にエンジンをかけなかったことによるエンジン不調に対する整備のため、離陸が1日延期された。
上陸 朝日を浴びながらツェッペリンNT号、ついに日本の地を踏む!
(画像提供 MASAYOさん
ついに全容を現したツェッペリンNT号。マスコミの人が取材に来た。
整備中
両舷にあるエンジンにはまだプロペラが取り付けられていない。
船尾にある姿勢制御用の2つエンジンのプロペラが見えますか?
(下2枚の画像はクリックすると大きなイメージが別ウィンドウで現れます。)
神戸港めぐりの遊覧船からツェッペリンNT号
「日本におけるドイツ年2005-2006」のマークと「YOKOSO!JAPAN」が見える。(画像提供 けろさん
ポートアイランドのマンション群とツェッペリンNT号
(画像提供 けろさん
 
神戸港の夜景とツェッペリンNT号
もっと明るくライトアップされてたら良かったんですけど。

1月14日
朝から良い天気で風も無く、飛行船の離陸にはもってこいとなった。朝10時に無事離陸。神戸市上空を試験飛行した後、東へ飛び去った。
(TOMさんから飛行するツェッペリンNT号の写真を頂きましたので、スライドショーでご紹介します。)
プロペラも取り付けられ、離陸に向けての最終チェックを行っているところ。 当日、神戸港に入港した航海訓練所の練習船「大成丸」の上空を飛行するツェッペリンNT号。(画像提供 TOMさん
下から見ると愛知万博のキャラクター「モリゾーとキッコロ」がよく見える。
(画像提供 TOMさん
青空に白い機体が良く映える。
(画像提供 TOMさん
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