住吉大社(すみよしたいしゃ)

反橋と住吉鳥居 朱印
朱印帳

鎮座 大阪府大阪市住吉区住吉2丁目9番89号
祭神 第一本宮 底筒男命(そこつつのをのみこと)
第二本宮

中筒男命(なかつつのをのみこと)

第三本宮 表筒男命(うわつつのをのみこと)
(以上、三神を総称して住吉大神という。)
第四本宮

息長足姫命(おきながたらしめのみこと:神功皇后)

旧社格 延喜式 式内社 並名神大 月次相甞新甞
摂津国一宮
官幣大社
由緒

皇后摂政11辛卯年(かのとうのとし)、神功皇后は新羅出兵を行い、住吉大神の加護を得て勝利し凱旋した。その後、神託によって、この地に住吉大神を鎮祭した。後に皇后も祀り、住吉四社大明神と崇めた。延喜の制では名神大社に列せられ、摂津国一の宮であり、全国二千余に及ぶ住吉神社の総本宮である。
奈良時代には伊勢の神宮と同じく20年に一度の式年造替遷宮の制が確実に実施されていた。近世以降は破損に従って修理する例となったが、遷宮の根本は今日に引き継がれている。なお、後村上天皇は戦乱の世の前後9年間に当社に行在所をおいた。
住吉大神は禊祓の神で、住吉祭は「おはらい」と呼ばれ、国中大祓を行うお祭りである。また、海上安全の守護神であり、奈良時代、遣唐使の発遣には必ず朝廷より当社に奉幣があった。また歌神として崇められ、あるいは現実に姿を現される現人神としての新港もあり、産業商業、文化、貿易の祖神と仰がれている。
(「住吉大社由緒書」参照)


メモ 南海電鉄南海線「住吉大社」、阪堺電気軌道阪堺線「住吉鳥居前」が最寄り。南海は普通しか止まらず、意外と不便か。阪堺電気軌道は路面電車で車窓が楽しめ、そちらのほうがいいかも。
鳥居をくぐり参道を行くと、反橋が見える。昔は神しか渡ってはいけなかったらしいが、今は誰でも渡ることが出来る。結構な急坂で、特に降りるほうは怖いぐらいだ。渡ると手水舎がある。水が兎の口から出ている。兎は神功皇后ゆかりの動物である。住吉鳥居をくぐる。目の前に第三本殿が見えるが、正式には第一本殿から参拝するとのことで、第一本殿から参拝。普通の神社の本殿とくらべて簡素というか祠が大きくなった延長線上にあるような印象を受けた。これが日本最古の神社建築様式というものであろうか。第一本殿は文化財調査中であった。参拝後、写真を撮ろうと思ったら、位置の関係で、第二本殿は正面からは撮れないことが判明。パノラマ写真用にも撮ってみたが、うまく合成できるかな。その後、社務所で朱印帳(大阪府用)と朱印を頂く。「伊勢神宮の内宮、外宮はあけておきますか?」と聞かれ、あけてもらった。いずれ参拝するときに入れてもらおう。巫女さんは頭に飾り?をつけている。松の枝をあしらったものか?
あとは、境内を見学、第一本殿を過ぎると、住吉御文庫と高庫が見える。その向こうに楠くん社がある。社前に大きな楠が立っている。社殿内にはかわいい猫の置物があった。これは「招福猫」で羽織りを着た愛嬌のある土人形の招き猫です。右手を挙げているのが商売繁盛、左手を挙げているのが家内安全だそうです。
境内をぐるっと回って大海神社へ。ここは摂社であるが、独立した神社のような雰囲気。その後、社前に周り石舞台などを見学した約1時間かかったが、全部は回れなかった気がする。機会があれば、また参拝したい。
公式HP http://www.sumiyoshitaisha.net/

参道 一ノ鳥居
反橋 反橋を横から見る。
住吉の象徴として名高く、太鼓橋とも呼ばれている。長さ20m、幅5.5m、高さ3.6m。現在の石の橋脚は慶長年間に淀君が奉納したもの。
手水舎 手水舎の兎
住吉鳥居
角鳥居とも呼ばれる。貫 (ぬき) の両端が柱から外に出ないことと、柱が四角であることが特徴。
社殿
第一本宮から第三本宮まで縦に、第四本宮は第三本宮の横に並ぶという他に例を見ない縦並びの配置である。あたかも大海原をゆく船団のように立ちならび、「三社の縦に進むは魚鱗の備え、一社のひらくは鶴翼の構えあり、よって八陣の法をあらわす」とも言い伝えられる。各本宮とも本殿は「住吉造」という神社建築史上最古の特殊な様式である。いずれも国宝に指定されている。「住吉造」の建築様式は丹塗、桧皮葺、直線型妻入式で、屋根に置千木と五本の四角堅魚木(かつおぎ)を備え、周囲に回廊がなく板玉垣をめぐらし、さらにその外に荒忌垣がある。
第一本宮 第二本宮と第三本宮
第二本宮から第三本宮 第三本宮
第四本宮
摂社
大海神社
山幸海幸の神話で有名な海の神、豊玉彦、豊玉姫を祀り、本社に次いで神格の高い社。本殿は本社と同じ形式の「住吉造」で重要文化財。社前の玉の井は海神から授かった潮満珠を沈めたと伝えられる。
参道 拝殿 (重要文化財)
末社
楠●社(なんくんしゃ)
第一本宮の裏にある樹齢約千年の楠を御神木として稲荷(宇迦魂命:うがのたまみのみこと)を祀る。俗に「初辰さん」と称せられて毎月初の辰の日には多数の参詣で賑わう。
(●は「王へん」に君)
社殿と楠 社殿
社殿内部の様子。
名所・旧跡
招魂社 (大阪府指定文化財)
住吉大社に縁の深い人などを祖霊神として祭る。
神楽殿
住吉御文庫
第一本宮の北に建つ二階建て、土蔵造の文庫。1723年(享保8年)に三都(大阪、京都、江戸)の書林が奉納。大阪最古の図書館として有名。
高庫 (大阪府指定文化財)
第一本宮裏の森の中にある二棟の板校倉造で井楼造ともいわれる。御神宝を納める庫で、室町時代の建物と伝えられる。
石舞台 (重要文化財)
日本三大石舞台の一つで舞楽を奏するところ。南門・東と西の楽所と共に慶長年間豊臣秀頼が奉納した。

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