湊川神社(みなとがわじんじゃ)

表神門 (平成18年2月5日) 朱印

鎮座 兵庫県神戸市中央区多聞通3丁目1番1号
祭神 主祭神 楠木正成公 (大楠公)
配祀 楠木正行(まさつら)卿 (小楠公)及び湊川の戦で殉節された楠木正季(まさすえ)卿以下御一族十六柱並びに菊池武吉卿
摂社:甘南備神社(かんなびじんじゃ) 祭神:大楠公夫人
旧社格 別格官幣社
由緒 楠木正成は元弘元(1331)年、後醍醐天皇の命を受け、鎌倉倒幕の兵を挙げ、執権北条氏と戦い、ついに崩壊に導き「建武中興」に大きな功績を立てた。しかし、後醍醐天皇に背き、一度は九州に落ちていた足利尊氏が再び勢力を盛り返し、京都に攻め上ってきた。正成公は御子正行卿と桜井の駅(現在の大阪府島本町桜井)で別れ、兵庫湊川(神戸市内)で新田義貞とともに迎撃した。敵は数万、味方は700騎余り、激戦の末衆寡敵せず、延元元(1336)年5月25日、ついに「七生滅賊」を誓って御弟正季卿以下御一族とともに殉節を遂げた。
地元の人々は大楠公を慕い、大楠公の塚(御墓所)を大切にしてきた。その後、文禄年間(1592〜1596)年に至り、御墓所は豊臣秀吉の検地の際、東西4間(約8メートル)、南北6間(約12メートル)を免祖地とされ、江戸時代には摂津尼崎藩主青山幸利(よしとし)公によって松と梅が植えられ五輪の石塔も建てられた。
元禄5(1692)年、水戸光圀公が大楠公墓碑「嗚呼忠臣楠子之墓」を建立すると、大楠公景仰の機運が高まり、やがて維新回天への精神的指導力となった。幕末から維新にかけて、大楠公の御神霊をお祀りしたいという国民運動が盛んになり、明治元(1868)年4月、明治天皇が神社創祀の御沙汰書を下された。明治2(1869)年、御墓所・殉節地を含む7,232坪(現在は7,666坪)を境内地と定め、明治5(1872)年5月24日、社名を「湊川神社」とし、別格官幣社に列せられて、同日鎮座祭、翌25日楠公祭が斎行されて、湊川神社が創建された。
(湊川津神社略記を参照)

メモ 高速神戸駅からすぐ。立派な表神門が建っている。まっすぐ参道をいくと右手に楠本稲荷神社がある。もともとこの土地にあった神社で境内社となっている。さらに参道を行くと社殿が見える。コンクリート造りの社殿である。拝殿内部の天井はさまざまな美しい絵で飾られていて、見ごたえがある。拝殿から左手には大楠公殉節地。社務所にお願いすれば入ることも可能らしい。右に行けば菊水天満神社。なぜ天満宮があるのか?湊川神社には大楠公の墓所もある。神社の境内にお墓があるのは珍しい。
(平成18年2月5日)
公式HP http://www.minatogawajinja.or.jp/

湊川神社社前 (平成18年2月5日)
表神門 (平成18年2月5日) 大灯篭 (平成18年2月5日)
大灯篭と拝殿 (平成18年2月5日) 拝殿 (平成18年2月5日)
現在の社殿(拝殿・本殿)は戦災によって焼失したものを昭和20年10月24日に復興新築したもの。様式は権現造りに似ているが、鉄筋コンクリート造りで新しい神社様式としての代表建築物である。
拝殿内部 (平成18年2月5日)
拝殿天井画 (平成18年2月5日)
中央の大青龍は福田眉仙の作。

境内社
楠本稲荷神社
祭神: 倉稲魂命(うかのみたまのみこと)・
    猿田彦命・大宮女命(おおみやのめのみこと)
お稲荷さんといえば沢山の赤鳥居。
(平成18年2月5日)
社殿 (平成18年2月5日)
社殿内部 (平成18年2月5日)
 
菊水天満神社
祭神: 菅原道真公
入り口 (平成18年2月5日) 拝殿 (平成18年2月5日)
本殿 (平成18年2月5日) 伊勢神宮遥拝所 (平成18年2月5日)

大楠公御墓所
境内東南隅に位置する。大楠公及び弟正季卿以下一族十六柱並びに菊池武吉卿を葬ったところ。国指定文化史蹟。元禄5(1692)年に権中納言徳川光圀は墓碑を建て自ら「嗚呼忠臣楠子之墓(ああちゅうしんなんしのはか)」の文字を書き、裏面には岡本元春に明の遺臣朱舜水の作った賛文を書かせ、これを刻ませた。
御墓所入り口 (平成18年2月5日) 朱印(御墓所)

墓所 (平成18年2月5日) 墓碑 (平成18年2月5日)
「嗚呼忠臣楠子之墓」の文字が見える。
水戸光圀公銅像 (平成18年2月5日)

大楠公御殉節地
境内北西隅に位置する。延元元(1336)年5月25日、大楠公が弟正季卿以下一族と殉節した場所と伝えられる。
国指定文化財史蹟。
殉節地 (平成18年2月5日) 門から中を見る。 (平成18年2月5日)

平成18年初詣の賑わい
表神門前 (平成18年1月1日) 拝殿前 (平成18年1月1日)

社殿及び神門の屋根葺替と躯体修理と大燈籠移設
湊川神社では平成18年7月から平成19年5月にかけて社殿及び紳門の屋根葺替と躯体修理、大灯篭の移設を行っています。
神門
屋根が綺麗になりました。 (平成18年9月21日)
拝殿前
大灯篭が姿を消しています。 (平成18年9月21日)
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